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サメブログ サメについて

【サメ学入門講座】第1回「形態と生理」サメの体ってどんな構造?機能を持っているの?

2021年10月21日

読売カルチャーセンター恵比寿にて開講中の東海大学海洋学部の田中彰教授によるサメ学入門講座。
このブログでは、講義内容をざっくりと紹介します。

第1回のテーマは、「形態と生理:サメの体ってどんな構造?機能を持っているの?」でした。

【サメ学入門講座】第1回「形態と生理」の覚え書き

【サメ学入門講座】第1回「形態と生理」の講義内容の覚え書きです。

わたし
わたし
講義内容のごく一部です

サメの大きさ

サメは大型のサメだけではない。
ヨロイザメ科のサメの一種オオメコビトザメ(Squaliolus laticaudus)は20cmほどで成熟。

サメの目

メジロザメの多くには瞬膜がある。
ホホジロザメは目玉を反転させることで目を守る。

サメの「鰓孔」(えらあな)

「鰓孔」(えらあな)とは、サメの頭の横にある切れ込みのような孔のこと。
「鰓孔」(えらあな)と呼ばれるこの孔の内側には名前のとおり鰓(えら)がある。
「鰓孔」の数は5〜7対、エドアブラザメやエビスザメの鰓孔は7対、ラブカやカグラザメは6対、多くのサメは5対。

サメの第一背びれ

ネコザメなど防御のための棘を持つサメもいる。

サメの尾びれ

サメの尾びれの形は多様で、上下両葉が発達する種もいる。
高速で泳げるアオザメは三日月型、マグロもこの形。

軟骨魚類と硬骨魚類の骨の違い

軟骨魚と硬骨魚の違いは骨の形成。
25mm程度の小さなアユの骨は軟骨状だが、成長とともに骨化。
サメは骨化しないが、ホホジロザメなどの大型のサメは脊椎骨が石灰化して固くなることがある。
ラブカは石灰化しない。

硬骨魚類は複数の頭骨がつながっている。
軟骨魚類のサメは一続きの構造。

顎が飛び出る舌接型

サメは一ヶ所がつながった舌接型(hyostyl)だからアゴが飛び出る。
両接型(amphistyl)のように二ヶ所つながると動かない。
舌接型はより進化した形、両接型は原始的。

サメの歯

サメの歯の形は生息環境による。
自己維持、個体維持のために食べやすい形をしている。
突き刺す歯や切り裂く歯は魚やイカは食べやすいが、サザエは食べにくい。
ネコザメがサザエ割りの異名をもつのはすりつぶす歯でサザエを食べるから。

サメのうろこ

アオザメはザラザラ。
深海ザメの方がうろこが大きく、ユメザメのうろこは硬くて大きいのですぐに手が切れてしまう。

サメの視覚

サメには色覚がない。
三原色のひとつしかわからない。

サメの歯や骨も登場

サメ学入門講座では、サメの歯や骨を手にとって観察することができました。
水族館などではガラスケースに入っているので、なかなかこういう機会はありません。

ホホジロザメの脊椎骨

ホホジロザメの脊椎骨です。

ホホジロザメの脊椎骨(サメの骨)

大きさを私の手と比較するとこれくらいです。

ホホジロザメの脊椎骨(サメの骨)

にゃぶり
にゃぶり
手のひらサイズだね!

このホホジロザメは4mくらいの子だそうです。
シャチと比較すると、サメの骨格は脆弱だとよく揶揄されますが、本当にイメージよりも細い・・・!

カグラザメの歯など

サメの歯や骨も登場

左から、フトツノザメの棘(きょく)、誰だったかな・・・???、カグラザメの歯です。

私はサメ好きとしては珍しく(???)、冷凍庫にサメの頭やサメは入っていないし、標本作りなどはしないのですが、こういう学びの場で登場するサメの歯や骨はしっかりと観察したくなります。

わたし
わたし
理科室の人体模型は好奇心で見ることができるけど、自宅には置きたくないみたいな

サメ好きとしては少数派の感性かと思いますが、冷凍庫にサメの頭が入っている人を批判しているわけではないので誤解がないよう・・・。

にゃぶり
にゃぶり
価値観の違いってやつだね!
わたし
わたし
そうそう

サメ学入門講座の感想

田中彰先生の講義というだけでまず感動的しました 笑

わたし
わたし
本物だ!!!
にゃぶり
にゃぶり
ミーハーだね!
わたし
わたし
だって、田中彰先生だからね。本も読んでいるし

カルチャーセンターでのサメ学なので、もっとゆるい感じなのかなと思いきや、大学の講義を思い出す感じです。
講義内容をサメ本で表現するなら、谷内透先生の『サメの自然史』かなと思います。

スライドの内容も充実していて、ネズミザメを真っ二つにした断面図の写真が印象的でした。

田中彰先生のサメ学入門講座とは

田中彰先生のサメ学入門講座の詳細についてはこちら。

サメに対してどんなイメージがありますか?
海の殺し屋、怖い、危険。有名な映画の影響もあり、そのようなイメージを抱く方も多いと思います。でも本当でしょうか。
この講座では、サメ(板鰓類)を科学的な目でみつめて、あらたな側面からサメの本当の姿に迫ります。
講師は東海大学海洋学部客員教授で日本板鰓類研究会の前会長、サメ博士としてテレビでも活躍されている田中彰先生。
科学に基づいた正しいサメの理解を楽しく教えてくださいます。
サメに興味がある、サメをもっと科学的に知りたい、サメが好き。そんな方へ。もう一歩踏み込んでサメに近づいてみませんか。

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サメブロガーReinoのプロフィール写真

シャーク・アクティビストReino

シャーク・アクティビストのReinoです。 サメ専門ブロガー&YouTuberとしてサメの生態や保全についてお伝えしています。 佐賀県唐津市生まれ、東京育ち。 慶應義塾大学文学部卒業。 保有資格は環境社会検定試験(eco検定)、日本さかな検定(ととけん)3級🐟 関心があるのは、哲学、サメの保全、環境倫理学、水産学、SDGs14。 好きなものは、7 MEN 侍、SixTONES、永瀬廉(King & Prince)。ブログの執筆と監修を行っています。

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