アカシュモクザメは人食いザメなの?人間への危険性は?
日本のサメ好きの方なら長崎で起きたシュモクザメが犯人とされる事故のイメージでアカシュモクザメを怖いと思っている人も多いかもしれません。ここでは、アカシュモクザメの危険性や天草遊泳中女子中学生サメ襲撃死亡事故について、アカシュモクザメの人食いザメとしての危険性について考察します。
危険性
- 危険度
- シャークアタックの回数
- 17件のサメ事故(1580-2020年)
- サメの攻撃が原因の死亡事故
- 0件のサメによる死亡事故(1580-2020年)。1982年8月29日に長崎で起きたサメ事故「天草遊泳中女子中学生サメ襲撃死亡事故」の犯人がシュモクザメの一種とみられているが、ISAFには記録されておらず、事故についての論文でも不明とされている。
インターナショナルシャークアタック(ISAF)の記録によると、アカシュモクザメによる挑発されていないサメの攻撃による事故の回数は17件(1580-2020年)となっており、アカシュモクザメの攻撃が原因の死亡事故は0件です。
アカシュモクザメは、ダイバーが接近したときに脅威の姿勢を示す場合もあれば、攻撃的な行動を示さない場合もあると報告されています。
インターナショナルシャークアタック(ISAF)の統計にはありませんが、1982年8月29日に長崎で起きたサメ事故「天草遊泳中女子中学生サメ襲撃死亡事故」の犯人がシュモクザメの一種といわれています。
天草遊泳中女子中学生サメ襲撃死亡事故とは
1982年8月29日午後1時40分頃、熊本県天草郡大矢野町串の西約1600メートル沖に浮かぶ羽干(はぼし)島(周囲約300メートル)近くの海で起きたサメ事故です。
救命胴衣と命綱をつけ、ヨットの船尾そばで遊泳していた熊本市の会社員Aさんの長女B子さん(13)が「お父さん(ロープを)引っ張って」と声を上げた直後、鮮血とともに海中に沈みました。
Aさんがすぐに救い上げましたがB子さんは腹部に大怪我を負い即死状態だったそうです。
大矢野署の調べによるとB子さんは胸の下半分から下腹部にかけて鋭利な刃物で切り取られた歯形のような跡も残っており損傷が大きかったとのこと。
当時、現場の島原湾はサメが多く、歯の痕跡からシュモクザメによるものだと判断されたそうです。
アカシュモクザメの人食いザメとしての危険性について考察
アカシュモクザメはダイバーのブクブク音が嫌いで人間に対して臆病なサメです。
わたしの見解では「天草遊泳中女子中学生サメ襲撃死亡事故」の犯人が本当にシュモクザメであるならば、日本近海に生息し、アカシュモクザメよりも大型のヒラシュモクザメ、シロシュモクザメのいずれかではないかと考えています。
アカシュモクザメよりも大きくなるといっても、シュモクザメ自体の口のサイズが小さいことは気になりますが、東京都島しょ農林水産総合センターによると、全長4メートルのシロシュモクザメが2mのサメを4尾も飲んでいたという記録があるそうです。
同サイトによると、日本近海のシュモクザメに分布はアカシュモクザメが最も多く、次いでシロシュモクザメ、ヒラシュモクザメとのこと。
インターナショナルシャークアタック(ISAF)で1580-2020年まで記録がない種のサメが本当にサメ事故の犯人なのかというのも判断が難しいところです(※インターナショナルシャークアタックに記録されてないサメ事故もあるので記録がないということが人を襲わないという証明にはならない)。
また、天草遊泳中女子中学生サメ襲撃死亡事故が1982年に起こったことを考えると、どこまで調査したのか不明です。
たとえば、10年後の1992年に起きた瀬戸内海サメ騒動(瀬戸内海サメ襲撃事件)ですら、シャチが犯人説があったくらいです。
その当時近海でシュモクザメの目撃が多かったため、犯人はシュモクザメになったのでは・・・と思ってしまいます。
熊本県天草沿岸には、メジロザメの仲間も数種類出現しますし、他の中型〜大型サメが犯人という可能性もあるかもしれません。
今となっては真相を知りようがないですし、わかったところでどうしようにもないことですが。
サメ研究者の論文にはこの事故に関与したサメの種類については「不明」と記載されています。