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SDGs

サメの保全と環境問題〜SDGsとのつながりとは

2022年4月2日

サメの保全と環境問題〜SDGsとのつながりとは

今回は、サメの保全と環境問題、SDGsとのつながりについて解説します。

サメと人間の関係

世界的大ヒット映画『ジョーズ』のイメージでサメを恐ろしい人食いザメと思っている方も多いのではないでしょうか。

実際に、私がサメ好きというと、

「ジョーズのイメージしかない」
「人食いザメのどこがいいの?」

といわれてしまうこともしばしば。

人食いザメと恐れられるサメですが、人間にとって危険なサメはホホジロザメイタチザメオオメジロザメの3種類をはじめとしたごく一部のサメです。
外洋に住むヨゴレも危険なサメといわれていますが、外洋のサメなのでまず遭遇することはありません。
また、サメに襲われて命を落としてしまうような深刻なサメ事故は世界中で年間平均で6件ほどです。

サメが絶滅危惧種になっている理由とは?

怖い生き物だと思われがちなサメですが、IUCNレッドリストでは、世界のサメ類のおよそ30%(168種)が絶滅危惧種と評価されています。
サメの30%が絶滅危惧種になっている理由は、乱獲、大気中に放出された二酸化炭素を海洋が吸収することによる海洋酸性化や海洋汚染による生息環境の喪失や悪化などです(参考記事:「サメが絶滅危惧種になってしまった原因とは?」)。
これらはわたしたちの人間が引き起こしていることばかりです。
また、IUCN SSC Shark Specialist Group (SSG)によると、1980年代以降、フカヒレを目的とした乱獲、混獲により死亡しているサメの仲間の数は毎年1億匹と推定されています。

このようにサメよりも人間の方がずっと怖いんです。

サメと環境問題(SDGs14)

持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すという国際目標です。
SDGsでは、17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
貧困に終止符を打つには、経済成長を促し、教育、健康、雇用機会を含む幅広い社会的ニーズを充足すること、および気候変動と環境保護に取り組む戦略が必須です。

海とSDGsといえば、「SDGsの目標14.海の豊かさを守ろう」が頭に浮かぶ人も多いでしょう。
ところが、サメの保全はSDGs14のみならず、他の目標の解決策にもなり得るのです。

たとえば、ケージダイビング、サメダイビングなどのサメを観光に利用したエコツーリズムは沿岸地域の経済成長が期待されます。
サメを食用にすると、お金になるのは一回きりです。
ところが、生きたサメを観光資源として活用することで継続的な経済効果が期待されます。

このことは、「SDGsの目標8.働きがいも経済成長も」の実現、「SDGsの目標11.住み続けられるまちづくりを」、の実現にも貢献するのではないでしょうか。

また、違法なフカヒレ漁は貧困が原因になっていることもあります。
なぜかというと、フカヒレは高額で取引されるためです。
そこで、フカヒレ漁以外の新しい観光資源としてエコツーリズムでサメを活用することで「SDGsの目標1.貧困をなくそう」の実現にもつながっていくかもしれません。
それは、経済的余裕がない中では、わずかな収入を得るために違法行為に加担することが起こりやすくなるためです。
地域社会にとっての保全という行為への価値を上げていくことで、その地域の人々が保全の担い手となることができます。
また、そのことは貧困からの脱出への一歩となるのではないでしょうか。

「SDGsの目標13.気候変動に具体的な対策を」は、「SDGsの目標14.海の豊かさを守ろう」のみならず、サメの保全とも深く関わっています。
人間活動によって増加した主な温室効果ガスには、二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロンガスがあります。
このうち二酸化炭素は地球温暖化に及ぼす影響がもっとも大きな温室効果ガスであり、海洋酸性化の原因でもあります。

つまり、車の利用を減らして自転車に切り替えるなどして、一人当たりの温室効果ガスの排出量を少しでも減らすということは、地球のためだけではなく、サメの保全にもつながっていくのです。

サメの保全のためにできるSDGsの取り組み

SDGsの実現は小さなことの積み重ねでかまわないのです。

たとえば、個人でもできるSDGsの取り組みは次のようなことがあります。

  • 環境に優しい企業の商品を購入にする
  • 捨てるよりもリサイクルを優先する
  • 当たり前のように身近にあるもののありがたみを理解する
  • 物を大事にして、すぐに捨てたりしない
  • 絶滅しそうな生物がいることを思い出す
  • ゴミをポイ捨てしない
  • 自然や資源は有限であることを頭に入れておく
  • 電気を無駄遣いしない

どれも大したことではありません。
実際、一人がそんなことしても世界に大した影響はないでしょう。
しかしながら、それが一人ではなく世界中に広がっていったとしたらどうでしょうか。

蝶の羽ばたきのようなわずかな変化であっても、それがあった場合となかった場合とでは、その後の状態が大きく異なってしまうというバタフライエフェクト(バタフライ効果)という現象があります。
つまり、一人一人の取り組みは世界という視点から見るととてもミクロかもしれませんが、自分にできる範囲内であってもSDGsという取り組みという行動を起こすことは必ず世界を変えていきます。

難しいことは考えなくてもいいのです。
小さなこと、簡単なことから始めてみませんか。

それがやがて大きな力となり、SDGsへの貢献だけではなく、サメの保全にもつながっていくのではないでしょうか。

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SDGs検定の通信講座は日本初かつ日本では唯一の資格です(2021年11月29日現在)。
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かわいいサメと暮らしたい人におすすめ

にゃぶり
にゃぶり
にゃぶりの仲間にゃよ!

 

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サメブロガーReinoのプロフィール写真

シャーク・アクティビストReino

シャーク・アクティビストのReinoです。 サメ専門ブロガー&YouTuberとしてサメの生態や保全についてお伝えしています。 佐賀県唐津市生まれ、東京育ち。 慶應義塾大学文学部卒業。 保有資格は環境社会検定試験(eco検定)、日本さかな検定(ととけん)3級🐟 関心があるのは、哲学、サメの保全、環境倫理学、水産学、SDGs14。 好きなものは、7 MEN 侍、SixTONES、永瀬廉(King & Prince)。ブログの執筆と監修を行っています。

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