サメの耳はどこにあるのでしょうか。
サメの姿形は簡単に頭の中で描くことができるのに、サメの耳はどこにあるのかというのはイメージできない方も多いのでは。
このブログでは、サメの耳について解説します。
サメの耳はどこ
サメの耳がどこにあるのかわからない理由はサメには人間や猫のような外観として目立つ耳が付いていないからです。
人間には外耳、中耳、内耳がありますが、サメには内耳しかありません。
内耳というのはサメの頭の中にある耳と同じ働きをする部分のことです。
サメだけではなく、他の魚類たちもサメと同じく内耳をもっています。
サメの耳はここ
サメの耳はどこなのでしょうか。
サメの耳は内耳なので外からは見えません。
頭の両側にある小さな開口部は、頭蓋内の内耳に直接つながっています。
サメの耳とは
人間の耳の奥、内耳には、半規管・耳石器という平衡バランスをコントロールしている場所があるように、サメの内耳もバランスをコントロールしています。
また、サメの内耳の構造は人間と似ていますが、サメの方がはるかに敏感です。
サメの最も鋭い感覚は聴覚
サメの最も鋭い感覚は遠くから獲物を発見するために使う聴覚であるとみられています。
水中では空気中よりも音がより遠く、より速く伝わるため、サメは離れた場所にいる獲物を簡単に見つけることができます。
そのため、音はサメにとって獲物が近くにいることを知らせる最初の情報となることが多いそうです。
サメは音を使って餌を探す
一般的にはサメは血の匂いを嗅ぎつけて獲物を見つけるというイメージかもしれませんが、実はサメの狩りでは聴覚が活躍しています。
水中の音は陸上の約4.5倍の速さで遠くまで届きます。
サメは、深い低音の音を最もよく聞き分けます。
サメは10Hzから800Hzまでの周波数の音を聞くことができます。
※10Hzツはピアノの最低音の1.5オクターブ下の音と同じです。
サメは20~300Hzの音を最もよく聞き分けるようで、魚が争うことで起こる水中の乱れる音や、弱った魚が出す音、魚がもがくときに発生する音などの40Hz以下の不規則な音を好むそうです。
なお、わたしたちの周りにある20Hz程度の低周波音は、車の窓を数センチ開けて高速道路を走行するときの音だといわれています。
低周波音は、わたしたちが話す声や鳥のさえずり、虫の音などと同じ音の仲間です。
人間の世界では、概ね1Hz~100Hzの音を低周波音と呼び、その中でも、人間の耳では特に聞こえにくい音(20Hz以下の音)を超低周波音と呼んでいます。
たとえば、船やパス・トラックなどのエンジン音、大きな滝の水が滝に落ちる音、波が防波堤で砕ける音などに低周波音が多く含まれます。
側線
サメに限らず、魚類には内耳以外にも音を感じるところがあります。
それが魚の体の側面にある側線(そくせん)とよばれる部分です。
この側線には水中で水圧や水流、水の流れの方向性、電場の変化を感じとるための器官距離感や低周波の振動を感知する機能があるのです。
また、側線は耳と同様に低周波の振動を感知することができます。