IUCNレッドリストによると現在サメ・エイの37%が絶滅の危機に瀕しています。
このブログでは、レッドリストの種類、IUCNレッドリストと環境省レッドリストの概要、IUCNレッドリストの評価の見方、IUCNレッドリストで絶滅危惧種とされているサメについて解説します。
レッドリストの種類
はじめにレッドリストの種類について紹介します。
日本国内でよく利用されるレッドリストには次の2種類があります。
- IUCNレッドリスト
- 環境省レッドリスト
IUCNレッドリストは国際自然保護連合(IUCN)が作成する国際的なレッドリストです。
環境省レッドリストは環境省が日本に生息する野生生物について、生物学的な観点から個々の種の絶滅の危険度を評価し、日本独自のレッドリストとしてまとめたものです。
この他にも、日本国内では地方公共団体やNGOなどがレッドリストを作成しています。
IUCNレッドリストとは
1964年に設立された国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストは、動物種、菌類種、植物種の世界的な保全状況に関する国際的なデータベースです。
このIUCNのレッドリストには生息域、個体数、生息地、生態、利用・取引、脅威、保全活動に関する情報が記載されており、世界の生物多様性の健全性を示す重要な指標となっています。
また、IUCNのレッドリストは絶滅危惧種の国際取引に関する条約(CITES)や移動性種に関する条約(CMS)など、重要な国際協定の付属書を改訂する際の指針としてもよく使われています。
IUCNレッドリストでは、哺乳類、両生類、鳥類、造礁サンゴ、針葉樹を含む多くの種のグループが包括的に評価されています。
現在、IUCNのレッドリストには138,300種以上が登録されており、両生類の41%、サメ・エイの37%、針葉樹の34%、造礁サンゴの33%、哺乳類の26%、鳥類の14%など、38,500種以上が絶滅の危機に瀕しています。
環境省レッドリストとは
環境省レッドリストとはIUCNのレッドリストと同じく絶滅のおそれのある野生生物の種のリストです。 環境省は日本に生息する野生生物について、生物学的な観点から個々の種の絶滅の危険度を評価し、レッドリストとしてまとめています。 動物については、哺乳類、鳥類、両生類、爬虫類、汽水・淡水魚類、昆虫類、陸・淡水産貝類、その他無脊椎動物の分類群ごとに、植物については、維管束植物、蘚苔類、藻類、地衣類、菌類の分類群ごとに作成しています。
環境省レッドリストでは、おおむね5年ごとに全体的な見直しを行っており、生息状況の悪化等によりカテゴリー(ランク)の再検討が必要な種については、時期を定めず必要に応じて個別に改訂することとしています。 環境庁レッドリスト2020では74種についてカテゴリーを見直したところ、レッドリスト2019と比較して絶滅危惧種が40種増加し、合計3,716種となりました。
海洋生物については一部の種を除き絶滅のおそれの評価を行っていませんでしたが、海洋の生物に対する関心の高まりを受け、平成24年度より海洋生物レッドリスト作成を進めてきました。 2017年3月に、魚類、サンゴ類、甲殻類、軟体動物(頭足類)、その他無脊椎動物の5分類群について取りまとめた環境省版海洋生物レッドリストを公表し、絶滅危惧種として掲載された種数は56種でした。 既往の環境省レッドリストと海洋生物レッドリストを合わせると、環境省が選定する日本国内の絶滅危惧種は合計で3,772種となりました。
IUCNレッドリストの評価の見方
IUCNレッドリストによる保全状況への評価、略称、日本語訳、および環境省のレッドリストの対応用語は次のようになっています。
保全状況 | 略称 | 日本語訳 | 環境省の 対応用語 |
---|---|---|---|
Extinct | EX | 絶滅 | 絶滅 |
Extinct in the Wild | EW | 野生絶滅 | 野生絶滅 |
Threatened | 絶滅危惧種 | 絶滅危惧、 絶滅のおそれのある種 | |
┗ Critically Endangered | CR | 深刻な危機 | 絶滅危惧IA類 |
┗ Endangered | EN | 危機 | 絶滅危惧IB類 |
┗ Vulnerable | VU | 危急 | 絶滅危惧II類 |
Lower Risk | LR | 準危急種 | - |
┗ Near Threatened | NT | 準絶滅危惧 | 準絶滅危惧種 |
┗ Least Concern | LC | 低懸念 | - |
Data Deficient | DD | 情報不足種 | 情報不足 |
Not Evaluated(未評価) | NE | 未評価 | - |
IUCNと環境省の危機評価は一致しない
IUCNがカテゴリーに基づくレッドリストを採択したことで、日本でもIUCNに準じたカテゴリーを採用しました。
しかしながら、世界中の種を対象にしたIUCNのレッドリストと環境省レッドリストの危機評価は必ずしも一致しているわけではありません。
このような場合、どちらのレッドリストの評価が正しいかというのは難しいところです。
ヨシキリザメのようにIUCNと日本と評価が割れる種については、それぞれが客観的に考えてみたり、自分自身で評価の要因について調査してみることも必要なのかもしれません。
いずれにせよレッドリストの掲載基準や危機の評価については、まだまだ多くの課題が残されているのが現状です。
IUCNレッドリストで絶滅危惧種とされているサメ
IUCNレッドリストで絶滅危惧種(Threatened)とされているサメの一覧表です。
随時更新します。
最新情報については、「国際自然保護連合(IUCN)公式サイト」でご確認ください。
IUCNレッドリストの評価がCR(Critically Endangered)のサメ一覧
名前 | 英語名 | 学名 | 科名 | 原因 | 概要 | 個体数 動向 | 最終 評価日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ヨゴレ | Oceanic whitetip shark | Carcharhinus longimanus | メジロザメ科 | 大きなヒレを狙っての乱獲。 | 1970年にはよくいる種だったヨゴレは凶暴な「人食いザメ」として船乗りたちに恐れられていたが、乱獲などによって世界の海から急速に姿を消した。 | 減少 | 2018年11月7日 |
シロワニ | Sand tiger shark | Carcharias taurus | オオワニザメ科 | 出産数が2匹と少ない。 | - | 減少 | - |
ガンジスサメ | Ganges shark | Glyphis gangeticus | メジロザメ科 | - | - | 減少 | - |
ガンジスメジロザメ (ニューギニア) | New Guinea river shark | Glyphis garricki | メジロザメ科 | 川での違法な刺網や 釣りのために減少。 | オーストラリア北部とパプアニューギニアの河川・沿岸水域に生息するメジロザメ科のメジロザメの一種。 250個体しか残っていないと考えられる。 | 減少 | - |
ガンジスメジロザメ | Irrawaddy river shark | Glyphis siamensis | メジロザメ科 | - | - | 不明 | - |
ポンディチェリーシャーク | Pondicherry shark | Carcharhinus hemiodon | メジロザメ科 | 乱獲 | かつて、オマーン湾からニューギニアまでのインド太平洋沿岸海域に生息。 インドとパキスタンの海岸周辺で定期的に漁獲されていたが、今日ではめったに見られない。 淡水に対応したサメ。 研究に利用できる標本は20未満で、その生態は不明。 | 不明 | - |
ナタールシャイシャーク | Natal shyshark | Haploblepharus kistnasamyi | トラザメ科 | - | - | 不明 | - |
ツバクロザメ | Daggernose shark | Isogomphodon oxyrhynchus | メジロザメ科 | 規制されていない零細漁業。 刺し網漁業で混獲。 | 2016年の時点で250個体しか存在しないと考えられており、生殖が崩壊している可能性も。 近い将来絶滅する可能性がある。 | 減少 | - |
Striped smooth-hound | Striped smooth-hound | Mustelus fasciatus | メジロザメ科 | 商業漁業および 零細漁業での混獲 | かつてブラジル南部の沖合に生息していたが漁業の影響で減少。 | 減少 | - |
アカシュモクザメ | Scalloped hammerhead | Sphyrna lewini | シュモクザメ科 | - | - | 減少 | - |
Sawback angelshark | Sawback angelshark | Squatina aculeata | カスザメ科 | - | - | 減少 | - |
Smoothback angel shark | Smoothback angel shark | Squatina oculata | カスザメ科 | - | - | 減少 | - |
ホンカスザメ | Angel shark | Squatina squatina | カスザメ科 | - | - | 減少 | - |
Lost Shark | Lost Shark | Carcharhinus obsolerus | メジロザメ科 | 乱獲 | 南シナ海南部の中西部太平洋にのみ生息。 1934年に南シナ海で記録されたのが最後なので、絶滅したと考えられている。 | 不明 | - |
IUCNレッドリストの評価がEN(Endangered)絶滅危惧種のサメ一覧
名前 | 英語名 | 学名 | 科名 | 原因 | 概要 | 個体数 動向 | 最終 評価日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ヒラシュモクザメ (平撞木鮫) | Great hammerhead | Sphyrna mokarran | シュモクザメ科 | - | - | 減少 | - |
ウチワシュモクザメ | Bonnethead shark | Sphyrna tiburo | シュモクザメ科 | - | - | 減少 | - |
ボルネオメジロザメ | Borneo shark | Carcharhinus borneensis | メジロザメ科 | - | ボルネオ島北西部のムカ周辺の沿岸海域からのみ知られているが、かつてはより広く分布していた可能性がある。 | 不明 | - |
ダムガルパーシャーク | Dumb gulper shark | Centrophorus harrissoni | アイザメ科 | - | オーストラリアの東海岸とニュージーランドの北と西の孤立した場所のみに生息。 希少で絶滅の危機に瀕している深海のアブラツノザメ。 | 減少 | - |
Speartooth shark | Speartooth shark | Glyphis glyphis | メジロザメ科 | - | メジロザメ科に属するガンジスメジザメの希少種。 オーストラリア北部とニューギニアの沿岸の海水と大きな熱帯の川の潮汐に生息。 | 減少 | - |
ホワイトフィントプシャーク | Whitefin topeshark | Hemitriakis leucoperiptera | ドチザメ科 | - | フィリピンの北緯20度から北緯5度の熱帯海域でのみ見られる。 沿岸地域に生息。体長96cmまで成長。 | 不明 | - |
ハニカムアイザック | Honeycomb Izak | Holohalaelurus favus | トラザメ科 | 1960年代から 70年代初頭にかけて乱獲。 | 南アフリカとモザンビークの沖に生息しているトラザメ科のサメ。 1970年代以降、最近の生物多様性調査でも標本は収集されていない。 | 減少 | - |
Whitespotted Izak | Whitespotted Izak | Holohalaelurus punctatus | Scyliorhinidae科 | - | ナタール、南アフリカ、モザンビーク南部、マダガスカル、ケニア、タンザニアの沖合、深さ220から440mのインド洋西部に生息するトラザメの一種。 | 減少 | - |
オオヒレメジロザメ | Broadfin shark | Lamiopsis temminckii | メジロザメ科 | - | インドとバングラデシュ沿岸、近海で見られるあまり知られていないサメ。 | 減少 | - |
ナローノーズホシザメ | Narrownose smoothhound | Mustelus schmitti | メジロザメ科 | - | - | 減少 | - |
Argentine angel shark | Argentine angel shark | Squatina argentina | カスザメ科 | - | - | 減少 | - |
Taiwan angelshark | Taiwan angelshark | Squatina formosa | カスザメ科 | - | - | 不明 | - |
Hidden angelshark | Hidden angelshark | Squatina guggenheim | カスザメ科 | - | - | 減少 | - |
Angular angelshark | Angular angelshark | Squatina punctata | カスザメ科 | - | - | 減少 | - |
Sharpfin houndshark | Sharpfin houndshark | Triakis acutipinna | メジロザメ科 | - | - | 減少 | - |
IUCNレッドリストの評価が VU(Vulnerable)危急種のサメ一覧
名前 | 英語名 | 学名 | 科名 | 原因 | 概要 | 個体数 動向 | 最終 評価日 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
アオザメ | Shortfin mako shark | Isurus oxyrinchus | ネズミザメ科 | フカヒレ漁。 スポーツフィッシング。 | - | 減少 | - |
ウバザメ | Basking shark | Cetorhinus maximus | ネズミザメ科 | 大きな肝臓やヒレを狙った乱獲。 | - | 減少 | - |
オオメジロザメ | Bull Shark | Carcharhinus leucas | メジロザメ科 | フカヒレ漁、混獲。 生息地の環境悪化 | オオメジロザメの子どもは河口、河川など人間の生活圏に近い生息地を好むため、生活排水、農業、沿岸開発によって引き起こされる生息地の環境悪化による影響を受けているとみられる。 | 減少 | 2020年11月24日 |
カマストガリザメ | Blacktip Shark | Carcharhinus limbatu | メジロザメ科 | 商業漁業 | 汽水域を含む世界中の沿岸の熱帯および亜熱帯の海域に生息。 | 減少 | 2020年11月18日 |
ホホジロザメ (ホホジロザメ) | Great white shark | Carcharodon carcharias | ネズミザメ科 | 混獲 | 危険なサメとして恐れられているが、出産数が少なく、成熟に時間がかかるため漁業に対して脆弱。 | 減少 | 2018年11月7日 |
ニタリ | Pelagic thresher | Alopias pelagicus | オナガザメ科 | - | - | 減少 | - |
ハチワレサメ | Bigeye thresher shark | Alopias superciliosus | オナガザメ科 | - | - | 減少 | - |
マオナガ | Common thresher | Alopias vulpinus | オナガザメ科 | - | - | 減少 | - |
メジロザメ | Sandbar shark | Carcharhinus plumbeus | メジロザメ科 | - | - | 減少 | - |
バケアオザメ | Longfin mako | Isurus paucus | ネズミザメ科 | - | - | 減少 | - |
ニシネズミザメ | Porbeagle | Lamna nasus | ネズミザメ科 | - | - | 減少 | - |
トラフザメ | Zebra shark | Stegostoma fasciatum | トラフザメ科 | - | - | 減少 | - |
オオテンジクザメ | Tawny nurse shark | Nebrius ferrugineus | コモリザメ科 | - | - | 減少 | - |
レモンザメ | Sharptooth lemon shark | Negaprion acutidens | メジロザメ科 | はえ縄および刺網漁業によるサメ漁、 および混獲 | レモンザメの子どもたちが生活するマングローブの環境悪化も要因。 | 減少 | 2020年9月4日 |
オオワニザメ | Small-tooth sand tiger shark | Odontaspis ferox | オオワニザメ科 | - | - | 減少 | - |
ネムリブカ | Whitetip Reef Shark | Triaenodon obesus | メジロザメ科 | - | - | 減少 | - |
ツマジロ | Silvertip Shark | Carcharhinus albimarginatus | メジロザメ科 | - | - | 減少 | - |
ツマグロ | Blacktip Reef Shark | Carcharhinus melanopterus | メジロザメ科 | 乱獲 | 減少 | 2020年7月15日 | |
スミツキザメ | Whitecheek Shark | Carcharhinus dussumieri | メジロザメ科 | - | 葛西臨海水族園入り口すぐの水槽「大洋の航海者」にて展示されているサメ。 | 減少 | 2018年8月7日 |
ヒラガシラ | Milk Shark | Rhizoprionodon acutus | メジロザメ科 | - | 南日本からフィリピン、オーストラリア、インド洋、紅海などに広く分布。 目の後方に噴水孔がないこと、両顎歯に鋸歯縁がないこと、上下顎の口角部に短いが明瞭な溝があることなどが特徴。 | 減少 | - |
ナミシュモクザメ | Smalleye hammerhead | Sphyrna tudes | メジロザメ科 | - | - | 減少 | - |
シロシュモクザメ | Smooth hammerhead | Sphyrna zygaena | シュモクザメ科 | - | - | 減少 | - |
アブラツノザメ | Piked dogfish | Squalus acanthias | ツノザメ科 | - | - | 減少 | - |
フィリピンツノザメ | Philippines spurdog | Squalus montalbani | ツノザメ科 | - | - | 減少 | - |
イースタンエンジェルシャーク | Eastern angel shark | Squatina albipunctata | カスザメ科 | - | - | 減少 | - |
カスザメ | Japanese angelshark | Squatina japonica | カスザメ科 | - | - | 不明 | - |
ハンプバックホシザメ | Humpback smoothhound | Mustelus whitneyi | ドチザメ科 | - | - | 減少 | - |
ショートテールナースシャーク | Shorttail nurse shark | Pseudoginglymostoma brevicaudatum | コモリザメ科 | - | 東アフリカ沿岸に生息する小型でおとなしいサメ。 | 不明 | - |
ジンベイザメ | Whale shark | Rhincodon typus | ジンベイザメ科 | - | - | 減少 | - |
Common smoothhound | Common smoothhound | Mustelus mustelus | ドチザメ科 | - | - | 減少 | - |
Angular rough shark | Angular rough shark | Oxynotus centrina | オロシザメ科 | 体が比較的大きく、背びれが大きいため、漁網にかかりやすい。 | ノルウェーから南アフリカまでの大西洋東部と地中海の水深60~660メートルに生息。 かつてはアドリア海やエーゲ海にも生息していたが、現在ではこれらの地域ではあまり見られない。 地中海では地元の漁師が「不吉」と考えているため商業的価値はない。 誤って捕獲された場合は、通常、海に投げ戻される。 | 不明 | - |
Lizard catshark | Lizard catshark | Schroederichthys saurisqualus | メジロザメ科 | - | ブラジル南部の沖合、大陸棚上部の深さ250〜500メートルで見つかったトラザメ科の小さなサメ。 | 不明 | - |
フラップノーズドチザメ | Flapnose houndshark | Scylliogaleus quecketti | メジロザメ科 | - | - | 不明 | - |
Clouded angelshark | Clouded angelshark | Squatina_nebulosa">Squatina nebulosa | カスザメ科 | - | - | 不明 | - |
ホンカスザメ | Ocellated angelshark | Squatina tergocellatoides | カスザメ科 | - | - | 不明 | - |
Spotted houndshark | Spotted houndshark | Triakis maculata | メジロザメ科 | - | - | 減少 | - |
バリトラザメ | Bali catshark | Atelomycterus baliensis | トラザメ科 | インドネシアのバリ島沖でしか見られないトラザメ科のトラザメの一種。 体長47cmまで成長。 | 不明 | - | |
ニューカレドニアトラザメ | New Caledonia catshark | Aulohalaelurus kanakorum | トラザメ科 | - | 中央太平洋西部のニューカレドニア南西部近くで収集された1つの標本からのみ知られているメジロザメ目トラザメ科のトラザメ。 | 不明 | - |
アオホソメテンジクザメ | Bluegrey carpetshark | Brachaelurus colcloughi | ホソメテンジクザメ科 | - | オーストラリア北東部の浅い沿岸海域に固有の珍しい種類のテンジクザメ。 頭部には1対の髭を持つ。体長76cmまで成長。 | 不明 | - |
Smoothtooth blacktip shark (カマストガリザメの一種) | Smoothtooth blacktip shark | Carcharhinus leiodon | メジロザメ科 | - | - | 不明 | - |
ドタブカ | Dusky shark | Carcharhinus obscurus | メジロザメ科 | - | - | 減少 | - |
ナガハナメジロ | Night shark | Carcharhinus signatus | メジロザメ科 | マグロやメカジキの はえ縄漁業の混獲。 | 大西洋の温帯および熱帯の海域で見られるメジロザメ科のメジロザメの一種。 | 不明 | - |
ガルパーシャーク | Gulper shark | Centrophorus granulosus | ツノザメ科 | - | - | 減少 | - |
ローフィンガルパーシャーク | Lowfin gulper shark | Centrophorus lusitanicus | ツノザメ科 | - | - | 不明 | - |
Deepwater spiny dogfish (アブラツノザメの深海種) | Deepwater spiny dogfish | Centrophorus squamosus | ツノザメ科 | - | - | 減少 | - |
フックトゥースサメ | Hooktooth shark | Chaenogaleus macrostoma | メジロザメ科 | - | - | 不明 | - |
イコクエイラクブカ | School shark | Galeorhinus galeus | Triakidae科 | ビタミンが豊富な 肝油のために大量に漁獲 | 約800メートルまでの深さの温帯海で世界中に生息。 | 減少 | - |
Southern sawtail catshark | Southern sawtail catshark | Galeus mincaronei | トラザメ科 | - | ブラジル南部に固有のトラザメの一種。 236〜600mの深さの大陸棚上部の深海のサンゴ礁に生息。 体長43cm。 アンティル諸島のトラザメと似ている。 | 減少 | - |
ブラウンシャイシャーク | Brown shyshark | Haploblepharus fuscus | メジロザメ科 | 商業漁業や混獲。 沿岸の生息地の環境悪化。 | トラザメの一種。 アガラス岬の西からクワズールナタールにかけての南アフリカの浅い沿岸海域の固有種。 | 不明 | - |
ヒレトガリザメ | Sickle fin weasel shark | Hemigaleus microstoma | ヒレトガリザメ科 | - | ヒレトガリザメ科のメジロザメの珍しい種。 インド南部、中国南部、東南アジアの一部に自生し、深さ170mまでの浅瀬に生息。 | 減少 | - |
Snaggletooth shark | Snaggletooth shark | Hemipristis elongata | ヒレトガリ科 | 肉、肝臓、 ひれを目的とした乱獲 | 南アフリカからペルシャ湾までのインド-西太平洋、北は中国から南はオーストラリアまでの地域に生息。 成長が早く早熟であるため比較的高い漁獲量を維持できるが、無秩序で管理されていない漁業が多いため個体数が激減。 | 減少 | - |
パプアンエポーレットシャーク | Papuan epaulette shark | Hemiscyllium hallstromi | Hemiscylliidae科 | - | パプアニューギニア南部に生息するHemiscylliidae科のサメ。 体長は最大75cm。 卵生。 | 不明 | - |
Hooded carpet shark | Hooded carpet shark | Hemiscyllium strahani | テンジクザメ科 | - | パプアニューギニア周辺の南緯5度から南緯10度、経度144度東経153度の間に見られる種。 体長は最大75cm。 生殖は卵生。 | 不明 | - |
おわりに
IUCNレッドリストでは、哺乳類、両生類、鳥類、造礁サンゴ、針葉樹を含む多くの種のグループが包括的に評価されています。
新たに認識された種を評価するだけでなく、既存の種の状態を再評価することもあり、ときにはポジティブな評価をすることもあります。
たとえば、保全活動の結果、IUCNレッドリストでダウンリスト化(=改善)されることもあるのです。
しかしながら、IUCNのレッドリストには138,300種以上が登録されており、両生類の41%、サメ・エイの37%、針葉樹の34%、造礁サンゴの33%、哺乳類の26%、鳥類の14%など、38,500種以上が絶滅の危機に瀕しているのが現状です。
絶滅の脅威にさらされている種の危機を食い止めるためも、IUCNのレッドリストを活用して人間以外の生き物たちの置かれている現状を「知る」ことから始めてみませんか。
それが、今の世界で起きていることを知る手がかりになるかもしれません。
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