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サメの保護(保全)

サメは目に見えるものを何でも食べてつくしてしまう危険な人食いザメというイメージが浸透しています。
しかしながら、サメの方が人間の犠牲になっているというのが現実です。
食肉用、混獲、フカヒレのための乱獲、海洋汚染、ゲームフィッシングなどで年間1億匹のサメが殺されていると推定されています。
とくに、ヒレの需要は乱獲や違法な漁業(密漁)、さらにはシャークフィニングのような倫理的に問題のある行為にもつながっています。
恐ろしい生き物と思われがちなサメですが、IUCNレッドリストでは、世界のサメ類の31%(167種)が絶滅危惧種と評価されています。

MUSEA BLOGでは、サメの保全だけではなく、サメと人の関わりについても紹介しています。

わたし自身はサメを食べたり、サメ顎の標本を飾ったり、サメ革などのサメ製品を利用することはありませんが、ブログの中ではサメの有効活用や食文化について紹介することもあります。
サメたちだけではなく、漁業に携わる人々の生活やサメの文化継承も保全のひとつだと考えているからです。
また、混獲により命を落としたサメたちに関してはせめてその命を最大限に活用がサメに報いることだと思うからです。

ただ一方的に絶滅危惧種のサメを守ろうということではなく、サメと人の関わりについて考えることでサメと共生していける社会について考えていけたらと思っています。

保全というと二項対立になりがちですが、そうではない道を探っていけたらと思います。